目次
始めに
高配当株投資をするときには何かと目に入りにくい業界である水産・農林業。
ですが、私はきちんとポートフォリオの銘柄を分散させる目的でも1銘柄にのみ投資しています。
その会社名は1381_アクシーズ。
この記事ではアクシーズに関して特徴や解説をしていきます。
ちなみにこの記事を動画にしたものもありますので好きな方を選んでください。
水産・農林業株の特徴
アクシーズ社の解説・説明に入る前にまずは、水産・農林業の特徴について説明していこうと思います。
水産・農林業は17セクターに分類したときに食品のセクターへと分類されます。
ちなみに食料品業界の高配当株に関する記事は以下の通りです。
景気が良かろうと悪かろうと生きていくには食べることが必要不可欠、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな業界と言えるでしょう。
ですが、ここでネックになってくるのが為替。
円高で円の方が強いときには原材料を安く海外から仕入れることができますが円安時では原材料費を輸入するときに高騰して思うように利益が上げられなくなるでしょう。
昨今の円安によって打撃を受けている企業は多いはずです。
また、高配当と言える銘柄もかなり少数。
利回りだけなら超えることもあるのですが安定して長期投資をすることができる銘柄はとても少ないです。
私は分散投資の観点からこの業種において1社投資していますがポートフォリオに入れないというスタンスもよくわかります。
農林・水産業業界の概観は説明し終わったので次は企業の分析を発表していきます
分析する項目・用語解説
続いて私が判断している企業の項目について説明します。
以下の8つ
- 売上高
- EPS
- 営業利益率
- 自己資本比率
- 営業活動によるCF
- 現金等
- 1株あたりの配当金
- 配当性向
その中でも特に営業利益率、自己資本比率、配当性向は最重要視しています。
では、それぞれの用語を解説していきます。
営業利益率とは?
まずは営業利益率について
営業利益率とは「売上のうち、営業利益が占める割合」のこと。
営業利益率が高ければ高いほど、儲かるビジネスをやっていると言えるでしょう。
私が求めている成績は5%を超えること。
この根拠は経済産業省が出している企業活動基本調査で普通と優良の境目が5%であるということに起因しています。
自己資本比率とは?
次に自己資本比率について。
「企業が簡単に倒産しないか?」という安全性を判断する値ですが自己資本比率が高いほど、潰れにくい会社だと言えます。
より詳しく説明すると例えば、手元に現金100万円があると仮定しましょう。
自己資本比率とは、その100万円が「自分で用意したものか」それとも「借りてきたものか」という指標です。
100万円が全額自分で用意したものであれば自己資本比率100%、60%は自社で用意したけれど40%はどこからか借りてきたお金だという場合は自己資本比率が60%となります。
私はこの値だと最低限40%を求めており、60~80%あれば望ましいと考えています。
ちなみに中小企業庁が発行している「2019年版の中小企業白書」によると、自己資本比率40%以上の中小企業が10年以内に潰れる確率は3.5%。
これが私の設定した基準の根拠です。
配当性向とは?
最後に配当性向について。
配当性向とは「今年の利益のうち、何%を株主にキャッシュバックするか?」というもの。
これを見ることにより企業の配当金が無理している値かどうかがわかることでしょう。
配当性向70~80%にまで上り詰めると「そろそろ、今の水準で配当金を出し続けるのは難しいのではないか?」と考え始める数値になります。
イメージとしては「毎月の予算で何%を使い他人への贈り物を買って渡しているのか?」です。
配当性向が70~80%とまでなっているということは、裏を返せば自分のためのお小遣いは20~30%しか残らない状態。
つまり、自社へ自己投資の予算が少なくなってしまうといえるでしょう。
新しい設備を導入したり、新規事業に挑戦するといったことが難しくなってしまうはずです。
私はこの配当性向を30~50%と見ており、60%を超えたら注意、70%を超えると投資には適さないと判断しています。
根拠としては60%を超えた時点で今後配当金を無理してでも出すようになり、企業自体の成長性が鈍化すると考えています。
権利確定月とは?
権利確定月とは株主や配当金を受け取るために必要な株主名簿に掲載される日。
具体的には、株主としての権利が確定する日であり、この日に保有している株数に基づいて優待や配当金の受け取りが行われます。
例えば、2024年8月なら権利確定日は8月30日(金)。
この場合権利付き最終日は8月28日(水)です。
この日以降に株を購入しても当該権利は得られません。
長くなりましたが先述した8項目の内、特に気にしているのが営業利益率、自己資本比率、配当性向。
上記3項目に関して、ある程度妥協はしつつも優先して分析しています
1381_アクシーズ
紹介するのは1381_アクシーズ。
鶏肉を扱う企業としては国内大手の企業であり、ケンタッキーフライドチキン(KFC)への供給が主力。
外食チェーン店のピザハットにも提供しています。
飼料製造から加工まで一貫していて外食フランチャイズチェーンにも関与していること、良質で安全な鶏肉を提供しており、その「Antibiotic-Freeチキン(無薬飼育鶏肉)」は、低価格で美味しい選択肢として知られていることは特徴として挙げられるでしょう。
株主優待として5000円分の自社製品、つまり鶏肉加工食品が届きます。
最後に2024年時点で配当金や権利確定月といった情報を表にしてまとめておきます。
配当権利確定月 | 6月と12月 |
1株当たりの配当金 | 95円 |
配当利回り | 3.4% |
入金される月 | 3月と9月 |
投資する利回りの基準 | 2.92% |
2024年3月時点での配当金は95円で前年より1.5円の減額。
2年連続で減配したら売るでしょう。
では、各種業績を分析していきましょう
営業利益率
まずは営業利益率について。
営業利益率は下落する年もありましたが10%を超える年もあるほどです。
平均をとると9.11%、営業利益率に関しては適していると言えるはず。
自己資本比率
次は自己資本比率について。
このようになっています。
60%を超えて80%に到達するまでになっていることから投資しても安心感を持つことができるはずです。
配当性向
正直配当性向に関しては私の求める基準である30~50%を達成してはいません。
平均すると約21%。
ですが年々少しずつ上昇していることから今後は改善されて30%代の水準に達するのではないかと想定しています。
現に2023年には30%を超えて38.4%という成績になっていることからも見て取れるでしょう。
とはいえ、この業界に属する他の銘柄よりも分析した項目の成績がいいので仕方なしの投資対象としており、ポートフォリオ全体のバランスをよりよくするために投資している銘柄と言えます。
もし、アクシーズより良い銘柄が見つかり次第すぐに乗り換えるはずです。
まとめ
この記事では水産・農林業の高配当株に関して私が投資している銘柄として1381_アクシーズを紹介しました。
2024年3月時点でニッスイという企業も持っていたのですが営業利益率や配当性向、自己資本比率が良くならないので売っています。
水産・農林業セクターはポートフォリオに含んでいない人も多いでしょう。
私は、あくまでポートフォリオのバランスを保つために投資しています。
投資は自己責任で